筋膜×スポーツ選手の見るときのポイントとは!!
コンディショニングブリッジの四ノ宮祐介です。
遠方からもスポーツ選手の身体の特徴をみてもらいたいとお越しになられます。もちろんトレーナーさんも同席することがあります。
今回は、トレーナー、セラピストに向けて説明をさせて頂きます。
当院のクライアントの見方として特徴的なのが
その人、その人のタイプ別の関わり方
になります。
大きく分けて、
手足の
- 利き手
- 利き足の確認と
体幹の
- 腹筋型
- 背筋型
を確認をさせていただいております。この体のタイプに応じた動きづくりをすることで、その人らしく動くことができるようになり、
- 痛みの軽減
- 動きやすいスムースな動作
- 感覚が良くなる
- 内臓の働きが良くなる
- 冷え性など循環が良くなる
このような影響が出てくるためにスポーツ選手については
パフォーマンスの向上や、気持ち的にも集中力が増して、相手を感じることができ勝負するゾーンに入りやすくなってくるのです。
今回は、東京からお越しの中学生の野球選手について
体をみさせて頂きましたので、その選手の状態について説明をさせて頂きます。
症状として
- 体が硬い
- 腰痛がある
- 前屈、後屈共に行いづらい
- 重心移動が行いづらいし、しっくりとこない
- バッティングがいい時と、悪いときの差が大きい
- 走塁では一歩目が遅くなっている
このような悩みを持っておられました。
体の状態はどのようになっていたのか?
1、歩き方から見ていきます。
本来は体は、骨盤の動き、体幹の動きについて捻りがあり動きが認められますが、ほとんど生じていない状態いで、横揺れを起こしておりました。
2、前屈と後屈の確認(前後への重心移動)
3、左右への重心移動
4、捻りの確認
このように前後、左右、回転という3つの軸を確認をして、現状がどのようになっているか動作を見ていきます。その際に全ての動きに制限を認められており、とても苦しんでいるように感じることができました。
本人からも疲れやすく、動きがスムーズではなくなっているのが自覚できる状態なんだと思います。ですので、上記のごとくの多くの訴えが認めれても不思議ではありません。
ケアとしては、全身からの見ていくのか、部分的に見ていくのかの判断をどのように取っているのでしょうか?
今回のクライアントについては、中学生の選手ではありましたが、各関節が両側共に硬くなっている場合は、内臓の問題があること、自律神経の影響も生じていることが考えられました。
特に循環器の問題が認められました。
筋膜のつながりの中では
- 体感
- 四肢(手足)
- 内臓
- 自律神経
について、確認をさせてもらっています。手足の硬さを認めており、組織のコンパートメント(圧迫)が生じていることが確認でき、その硬さをとっていく必要があり、血流について静脈系の圧迫もあると考えて、
内臓系の問題がある場合については
全身のアプローチをさせてもらっております。
筋膜へのアプローチをする際に、どのように行っているか?
筋膜へのアプローチをする組み立て方があります。
①体幹のアライメントを整える → ②手足、顔面を整える → ③体全体のバランスと整えて、動きの原因を整える
①の体幹を整える際には、肋骨の間の、筋膜をアプローチをするために
範囲が広くなりますので、指だけでなく、前腕や肘を使って行います。
特に肋骨付近を行う場合については
指などの点で触るのではなく、肘などの大きな面でアプローチをすると「くすぐったさ」がなくなること
全体的に水分を流動させるようなイメージでアプローチをしていきます。
くすぐったいと言うのはどういうこと? 子供の時はくすぐったいよね
膜の受容器は
自由神経終末という、痛みを感知する細胞が多く存在します。
- くすぐったさの伝導路と
- 痛みの伝導路
似ていると言われていますそのため
- 筋膜が硬くなっているところ
- 筋肉が使えておらず、力が入っていない
というサインにもなり、しばらくアプローチをすることで、痛みに変化をしてきます。
このような部分もポイントになりますので、慎重に行って原因を考えていくと良いと思います。
膜が硬いとは?? ということはどういう状況でしょうか?
小さな時は、筋肉量はほどんと認められず
関節もまだ未熟な状態となっているために
どのように体を支えているのでしょうか?
その答えとして、考えられることが「筋膜」の存在ということが大きいと考えています。
そのために、体全体を覆っている筋膜に支えられているために、細かな動きではなく、粗大な動きでコントロールをされていると言われています。
すでに、
その人、その人の特徴は幼児の時から現れていると考えるのが自然となります。
そのために最初にも言いましたが、
タイプ別での確認をすることで本質的な動きを判断することが大きな意味を持つ
と考えています。成長をしていっても、利き手が変わることがないように
タイプも変わることは基本はないと考えています。
注意点として、コンディションが悪い時には「どちらのタイプか」わかりづらくなっている!
私の経験上では
選手を見ていく上でどちらのタイプになっているか見る際に調子が悪い時ほど、どちらかわかりにくくなっています。今回も同様な状況となっており、どちらか分かり状況でありました。
最初は背筋型としましたが、あまり決めづけずに施術をしていく中で、判断をしていくようにしています。
施術を進める中で、途中から腹筋系として考えるようになりました。
動きがわかりづらい時には、
原始的な動きである寝返りでチェックをするとわかりやすくなります。
- 上半身を使って寝返りをするタイプ(腹筋を使って丸々ように回転する)
- 下半身を使って寝返りをするタイプ(蹴るように回転する)
なのかを確認するとわかりやすいので、寝返りを行うと判断しやすいと思います。
みなさんもやってみてくださいね。まずは「自分のことを知る」から始まります。
どちらかのタイプだけの動きでなく、バランスを整えるように考えていく!
アプローチをすることで、最初の訴えはかなり改善をしてきます。
しかし、このままアプローチだけで良いかというと、そうではありません。
この中学生のタイプがわかれば、
- 野球のフォームの方向性がわかってくること
- ウォーミングアップでの注意点
- バランスをとるためのトレーニングの考え方
がわかってきます。このことを知るだけでも大きな意味がありますよね。
腹筋系の選手では、走る際には「床反力」をうまく使えないことがありますので、
そのためには、背筋型の体の使い方も
使えるようにしておくことで、上半身の使い方、床反力の使い方など身についてきますので
重心を踵から爪先にまで、移動ができるように指導をしていくことになります。最終的には、ご自身のタイプに合わせた位置関係や
使い方を行なっていくことでスムースな動きと躍動感が生まれて
パフォーマンスアップにつながります。また体が自分にフィットをしていくことで、人間に備わっている「恒常性」という機能があり
自然治癒力と言われる働きがあるので
体が軽く
柔軟性の向上
循環の改善
筋肉が働きやすい
このような状態に戻っていく。その人らしい動きが再構築できるというような感じとなっていきますので
しっかりと練習ができる状態になりますし、イキイキとスポーツができるようになるので楽しくなるので
笑顔が自然と出てくるので、こちらもいつも嬉しく感じさせて頂いております。
まとめとしても
- タイプを知ること
- 体幹、手足の状態を知ること
このように体の状態を知ることで、スポーツへの関わり方がわかってきますので
参考になさってくだされば幸いです!
もし、
タイプがどのような感じか分からない
コンディションを整えてもらいたい
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