走り方通信:走り方にお悩みの方、もっと足が速くなりたいという方に向けて
腕振りは、目的地までの距離によって適切なアクセントをつけることで、速く走ることができます。
前回の記事では、
「腕振りの基本」について書かせていただきました。
腕振りの基本は、
- 大きく
- 力強く
- リズミカルに
というのが外せない項目です。
今回は、「力強く」というところに視点を置いていこうと思います。
力強くと言われて、思いっきり振ればいいかというとそうではありません。
無駄に力が入ってしまうと、力んで肩が上がったりしてしまいますよね・・・
どのタイミングで力を入れるのかで力の入れ方がわかりスムーズな走りができます!
走る目的として、
- 短い距離(0m〜30m)の距離の加速
- トップスピード以降(50m〜100m)の速度維持
- マラソンなどの長距離での速度維持
大きく分けてこの3つがあります。
陸上の100m走で例えていますが、野球、テニス、ソフトボール、バスケなども30m以内のダッシュがほとんどですので、短距離の加速の場面と似てくるところがたくさんあります。
腕振りのどこのタイミングで腕を力強く振るかで加速が変わってきます。
腕振りを分解して考えてみましょう。
腕振りの種類
腕振りの種類は大きく分けて2種類あります。
- 引き腕
- リード腕
があります。
引き腕とは、前方から後方へ引く動きのことを言います。
リード腕とは、後方から前方への腕振りのことを指します。
引き腕とリード腕が組み合わさって、腕振りという動作が完成してきます。
短い距離で加速する時は、「引き腕」を意識
引き腕には、ストライドを伸ばす役割があります。
スタート直後は、体が加速していない状態ですので、
1、ストライドを伸ばすことで加速度を出すことが重要になります。
2、腕を引くことで、引いた腕と反対の臀筋で地面を蹴ることを促すことができます。
走る速さは、
ピッチ × ストライド
ですので、ストライドが上がってくると速く走ることが可能になってきます。
上の写真は、スタート直後の陸上選手の走り方です。
後ろに大きく腕を振っているのが分かります。
これぐらい大きく振ることができると加速が速くなってきます。
特にスタートしてからの5歩ぐらいでは、加速度がすごく必要になりますので、
腕振りの「引き腕」でで体全体を使うことでストライドを伸ばし速く走ることができます。
野球やソフトボールなど短い距離を速く走ることが求められるスポーツでは
引き腕を意識して走ることがとても大事になってきます。
速度を維持するときは、リード腕を意識
リード腕は、腕を後ろから前に振る動きになります。
リード腕には、重心を運ぶ役割があります。
- トップスピードに乗ったとき
- 速度を維持したい時
- 一定のペースで走りたい時
など、スピードをこれ以上、上げる必要がない時に意識していきたい腕振りになります。
専門的には、加速度が0の時、もしくは0に近い時になります。
後ろから前に腕を振ることで、鳩尾を前方へ引っ張っていくいうイメージになります。
また、トップスピードに乗っているときは、後方から前方へ素早く腕を振るという意識で行うとスムーズに走ることができると思います。
まとめ
30m程度の短い距離の場合、加速をすることが必要となるので
アクセントをつけるのは、引き腕になります。
逆に、50m以降でトップスピードを維持していきたいときなどは
アクセントをつけるのは、リード腕になります。
それぞれの場面で走る目的が変わるので、場面に応じた意識を持っておくことが
走りやすさや、スムーズな加速につながってきます。
実際の成果
コンディショニングブリッジでは、
- パーソナルトレーニング
- 運動教室
- 野球トレーニングアカデミー
にて、学生にトレーニングを指導させていただいております。
野球アカデミーでは、盗塁や走力アップのトレーニングを実施しており、
体に合った正しい走り方や体幹の使い方などを指導させていただいでおります。
その野球トレーニングアカデミー生の中から成果が出ましたのでシェアしたいと思います。
- 小学校6年生男子:マラソン大会で1位になりました!!!コーチから褒められ走ることに自信がつきました!
- 小学校5年生女子:20m走のタイムが0.3秒上がりました!おうちでのトレーニングに意欲的になっています!
など、走り方の改善が直接パフォーマンスに結びついています。
とても嬉しい報告です!!!!
速く走るためには、体の特徴を知り、速く走るために必要なトレーニングをすることで成果を出すことができます。
走ることについて、分からないことや不安なことなどありましたらご連絡いただけると幸いです。
日本陸上競技ジュニアコーチ 渡邉弘貴
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